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scouty――AIを駆使してネットからあらゆる人の“履歴書を自動生成”しITエンジニアのヘッドハンティングを支援

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2018/07/19 06:00

 自分の市場価値を知ることは難しい。そのため、実際にはもっとよい待遇・希望の職務を得られる人が、自身を過小評価し転職にも積極的になれなくて、不本意な境遇に甘んじているケースは少なくない。もし、自分の適正な評価を自動で行ってくれるサービスがあったらどうだろう。企業も評価を見てスカウトできるとしたら。本稿では、これを実現するサービス「scouty」の開発を進める株式会社scoutyの代表取締役 島田寛基氏に、開発の経緯やねらいなどを聞いた。

ネット上の情報からAIが履歴書を自動生成

――scoutyとはどのようなサービスなのでしょうか?

scoutyは、日本初のAIヘッドハンティングサービスです。特徴は、転職したい人がサービスに登録して情報を入力するのではなく、オープンデータや個人がネット上に公開している情報をシステムが収集している点です。収集した情報から人材のデータベースを構築し、履歴書にあたるものを自動的に作成します。さらに、機械学習による分析で転職の可能性についても予想します。

scoutyは、システムがオープンデータや個人がネット上に公開している情報を収集し、履歴書に当たるものを自動的に作成する
scoutyは、システムがオープンデータや個人がネット上に公開している情報を収集し、履歴書に当たるものを自動的に作成する(出典:scoutyのWebサイト

scoutyのユーザー企業はこのデータベースを利用して、採用候補者に直接メールを送ることができます。いわば、scoutyを通じて声をかけるということですね。データベースから採用候補者を見つけるには、検索条件に開発言語をはじめとするスキルや志向性に関するキーワード、居住地などの情報を入力します。該当者がいれば、その人がやりたいであろう仕事や、普段の活動、ネット上でのアクティビティなどが、検索条件とどの程度マッチしているかを検証し、その結果を「レコメンド」という形で表示します。

例えば、「機械学習に興味のある人物」を見つけるには、「機械学習」といったキーワードを入力します。レコメンドには「機械学習のイベントに出ている」「SNSに投稿している」など、実際のアクションを踏まえて出力されます。

今後は、仕事の内容に関する情報もリアルタイムに取りたいと思っています。理想の生活スタイルや休日に何をしているかなどの詳細な情報も収集できれば、より質の高いレコメンドができると思います。

島田 寛基氏
島田 寛基(しまだ・ひろき)氏
株式会社scouty 代表取締役。
京都大学で人工知能・マルチエージェントシステムを専攻。Google(日本法人)でのインターン、Incubate Fundでさまざまな企業における新規事業立ち上げを経験。2016年エディンバラ大学院で人工知能修士(MSc in Artificial Intelligence)を修了。2016年にscoutyを設立。

――自分のデータが登録されているかの確認はできるのでしょうか?

いえ、現在はまだ対応していません。問い合わせていただければ回答いたしますし、情報公開の停止も行っています。逆に、ご自身のデータを登録したいという方にはクロール(データ収集)申請を受け付けています。今後はご自分でscouty内の情報を確認できるようにする予定です。

―――scoutyを利用して企業が個人にアプローチした時、どれくらいの確率で会えるのでしょうか?

アプローチに対する返信率は20~30%以上というところです。実際に会える確率というのは企業によっても変わりますが、例えばfreeeさんの場合には13%、サイバーエージェント アドテクスタジオさんだと21%くらいですね。ユーザーの中には転職を考えてない人もいるので、確率的にはこれくらいの数値になっています。

仮に会えなくても、声をかけられた側はうれしいものです。普段の生活の中に「スカウト」というイベント的なことがあると楽しいと思います。企業側も「イベントがあったら来てください」といった話もできますし、丁寧にやりとりしておけば相手に良い印象が残ります。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



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著者プロフィール

  • 市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

    1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学習書と開発者向けWebメディア両方の経験を活かして「資格Zine」を立ち上げ。「IT人材ラボ」はその拡張版となる。

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