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競争力のあるサービスを提供するために採用するべきエンジニアとは? 彼らはどこから採用できるのか?

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2019/10/04 06:00

 ITを活用したサービス・ビジネスは競争が激しくなる一方だ。勝つためには実装力のあるエンジニアが必要となるが、競争力のある企業はどのようなエンジニアをどう採用しているのか。本稿では、この点をテーマとするイベント「株式会社ビズリーチ CTOが「今、求めるエンジニア」を経営戦略から語る(AgileHR day #Sprint10)」で行われたパネルディスカッションの模様をリポートする。パネリストは株式会社ビズリーチの竹内真氏(取締役 CTO 兼 CPO)と株式会社ギブリーの池田秀行氏(取締役CTO)、モデレーターは株式会社ギブリーの山根淳平氏(執行役員)だ。

欲しいのはサービス志向のエンジニア

山根淳平氏(以下、山根):池田さんはギブリーで、竹内さんはビズリーチでそれぞれCTOを務めておられます。エンジニアリングのバックボーンがありつつ経営視点をお持ちのお二人は、今どんなエンジニアが求められていると感じていますか。

池田秀行氏(以下、池田):ギブリーではSaaSのサービスを提供しています。そのサービスの数は毎年2倍くらいずつ増えてきています。エンジニアとしても、「サービス志向の人」「サービスがどんな技術で成り立っているのか探求する人」「お客様がどんな課題をお持ちなのか把握しようとする人」を求めています。エンジニアとして技術を磨いていくことはもちろん大事ですが、それに加えて何かしらの得意領域を持つことが必要です。ギブリーでもそういう人を増やしていきたいと考えています。

池田 秀行氏
池田 秀行(いけだ ひでゆき)氏
株式会社ギブリー 取締役CTO。
株式会社日本総合研究所にて、エンジニアとしてのキャリアを経た後に株式会社gloopsに入社、同社取締役CTO、そして2013年6月には同社の代表取締役社長に就任。2017年4月に同社を退社後、600名規模の経営および組織マネジメントを推進する中で「エンジニア組織の構築や生産性向上」の重要性を感じ、株式会社ギブリーにジョイン。同社の取締役CTOに就任。

竹内真氏(以下、竹内):日本では開発会社が受託してサービスやシステムを作る文化が発展したこともあり、開発が切り離されたところからスタートし、分業化されているのです。しかし、事業会社では、「どういうサービスやシステムを作るべきなのか」「何を目的とするのか」「画面遷移はこれで本当に正しいのか」「できあがったものに対するエクスペリエンスはこれで正しいのか」と自らに問いかける人材が絶対に必要です。サービスを向いているエンジニアなのか、作るだけのエンジニアなのか。前者と後者では開発のスピードやコストに圧倒的な差が生じます。全員が全員、前者の人材を採用することは現実的には難しいので、1つのプロジェクトに数人は欲しいと思います。

竹内 真氏
竹内 真(たけうち しん)氏
株式会社ビズリーチ 取締役 CTO 兼 CPO。
2001年 電気通信大学情報工学科を卒業後、富士ソフト株式会社へ入社し、エンタープライズ向けWebサービス開発などに従事。2007年に富士ソフトを退職後、2008年よりフリーランスとして株式会社リクルートの基盤フレームワーク開発などに従事。同年、株式会社ビズリーチの創業に参画。2013年、株式会社ビズリーチ 取締役に就任。

山根:エンジニアが求められるものは、どんどん増えてきている印象を受けます。

竹内:例えば経営者は、財務諸表も経理も労務も民法もある程度は分かっていないと経営判断ができないことがあります。あるいは弁護士ほどではないにせよ、判例を含めた法務のこともある程度は知る必要があります。エンジニアもテクノロジーだけでなく、それを補完するものを持っておく必要があるのではないでしょうか。

 また米国では、学校でコンピュータサイエンスを学び、その上でMBAを取りに行くケースもあります。日本でもそういう人が増えてくれるとよいと思います。ただ、文系と理系を若い頃に切り離してしまう傾向の強い日本の教育の中では、両方を学ぶ機会は顕在化しにくいかもしれません。

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著者プロフィール

  • 八鍬 悟志(ヤクワ サトシ)

    都内の出版社に12年勤めたのちフリーランス・ライターへ。得意ジャンルは労働者の実像に迫るルポルタージュと国内外の紀行文。特にヒンドゥ教の修行僧であるサドゥを追いかけたルポルタージュと、八重山諸島を描いた紀行文には定評がある。20年かけて日本百名山の制覇を目指しているほか、国内外を走るサイクリストとしての一面も。

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