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「採用戦闘力」のない会社が勝つための唯一の戦略とは

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2020/02/21 06:00

 人材採用では、自社で働くことにどれほど魅力があるかを候補者に伝える力が求められます。しかし、そうしたコミュニケーションに長けた人が社内にいるとは限りません。これでは良い人材をみんな他社に取られてしまう……。本稿では、候補者へのコミュニケーションが不得意な会社でも採用に成功するための「戦略」をお教えします。

採用における「戦略」「戦術」「戦闘」

 本稿では、採用における戦略・戦術・戦闘に関してお話ししていきますが、まずはそれらの言葉の意味を明らかにしておきます。

  • 採用戦略:何のためにどんな人をどういうチャネル(新卒とか中途とか)で採るのかを決めるようなレイヤーの話を指す
  • 採用戦術:その戦略を実現するために、採用活動のプロセス、候補者集団形成や選考、動機づけの手法などの計画を指す
  • 採用戦闘力:(私ぐらいしか使わない造語ですが)採用担当者が面接や面談や説明会など、実際に候補者と対峙してコミュニケーションを取り、良い人を発見したり動機づけたりして入社にまでこぎつける力を指す

対人能力の弱い人が多い会社は採用戦闘力に欠ける

 不動産や人材などの営業系会社などは、対人コミュニケーション能力が高い人が多いため、そういう人を採用現場に駆り出すことができれば、強い採用戦闘力を得ることでしょう。そういう会社は、どんな手段を使っても、候補者と会うことができさえすれば後は口説ける、「会えば勝つ」と言っていたりします。

 一方で、知性で勝負のIT会社などでは、人を見ぬいたり口説いたりするのは苦手な人が多いのではないでしょうか。結果、採用戦闘力勝負をしてしまうと、他社に負けてしまうことになります。

「戦闘を略する」しかない

 直接対決になると負けてしまうということであれば、ある意味話は簡単で「戦わなければよい」のです。戦うから負ける。そうであれば、できる限り、他社と競合しないような戦略=「戦闘を略する」作戦を取るしかありません。

 しかし、他社と競合しないで優秀な人を採用することなどできるのでしょうか。優秀な人であれば、いろいろな会社からアプローチが来て、自然と獲得競争が激しくなるはずです。もちろん、自社にとって優秀でない(フィットしない)人は競争が少ないでしょうが、そういう人を採れというのは本末転倒です。

就職活動量の少ない人に狙いを定める

 では、どうすればよいのか。ほぼ唯一といってよい、しかもかなり効果のある方法があります。それは「できる限り就職(および転職。以下同様)活動量が少ない人、『就職活動意識低い系』をターゲティングする」ことです。

 誤解ないように言うと、「意識低い系」ではなく、あくまで就職活動の意識が低い人のことです。世の中には想像以上に就職活動に関心のない人はたくさんいます。そういう人にもし出会うことができれば、彼らは他社をあまり受けませんから、結果として無競争で採用ができたりするのです。

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著者プロフィール

  • 曽和 利光(ソワ トシミツ)

    1995年京都大学教育学部教育心理学科卒業。同年株式会社リクルート入社。人事部にて採用・教育・制度・組織開発等の担当、HC(Human Capital)ソリューショングループでの 組織人事コンサルタントを経て、人事部採用グループのゼネラルマネジャーとして最終面接官等を担当。2009年ライフネット生命保険総務部長、オープンハウス組織開発本部長等。ベンチャー企業の人事責任者を担当。2011年株式会社人材研究所(Talented People Laboratory Inc.)設立。代表取締役社長就任。現在、リクナビ企業側画面で、コラム「採用の教科書」を連載中

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