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ハイクラスのエンジニアを増やしたい! 現役CTOからリアルな事例で学べるCTO/VPoE育成講座「OCTOPASS」

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 テクノロジーをビジネスに活用するために欠かせない存在が、最高技術責任者であるCTOや、エンジニアリング組織の構築・運営を担うVPoEである。しかし、CTOやVPoEの育成方法に確立されたものはなく、個人の経験や努力によってごく一部のエンジニアがそれらのポジションに就いているのが実情だ。母数も決定的に足りない。そうしたCTO、VPoEを4か月のカリキュラムで育成するコースが、インターノウスが提供する「OCTOPASS」である。その内容や育成する人材像などについて、インターノウス株式会社 代表取締役 CEOの中舘宏輔氏に話を聞いた

事前にレポート提出して当日はシェアやディスカッション中心

――OCTOPASSはCTOやVPoE育成では唯一のサービスかと思います。まずは概要から教えてください。

 OCTOPASSはCTOやVPoEの育成を目指したサービスで、プロジェクトマネージャーの経験を前提したミドルからアッパーミドルのエンジニアを対象としています。エンジニアはテックリードなど技術系と、経営やマネジメント系に分かれますが、ここでは後者が対象です。

 第1期を2月6日から開始する予定で事前資料配付や課題提出まで進んでいましたが、新型コロナウィルスの影響で開催を延期しています。再開時期は検討中です。オンライン開催も検討しましたが、この講座はインタラクティブなところが強みですのでリアルな開催を目指しています。

OCTOPASS受講生第1期14名のデータ
OCTOPASS受講生第1期14名のデータ

――どんなカリキュラムを誰が教えるのでしょうか。

 1つ目は「プロダクト開発」で、『カイゼン・ジャーニー』や『正しいものを正しくつくる』の著者である市谷聡啓さんが担当します。著書を教材に進めます。

 2つ目は「エンジニアリング組織構築」で、MOON-XのCTOを務める塩谷将史さんが担当します。塩谷さんは楽天で大規模なマネジメントを経験し、2016年にはアペルザ、2019年8月にはMOON-Xを共同創業しCTOに就いています。OCTOPASSのエバンジェリストも務めています。

 3つ目は「ファイナンスと意思決定」で、ラクスルの泉雄介さんが担当します。泉さんは音楽からITに進み、モルガン・スタンレーで金融を学び、DeNAも経験するなど異色の経歴をお持ちです。ファイナンスに強く、とても気さくな方です。

 4つ目は「設計思想と技術負債」で、Supershipの山崎大輔さんが担当します。ヤフーで黎明期のアドテクを経験し、月間1兆アクセスなど大規模システム構築をするなど、技術にとても強い方です。

 5つ目は「組織論~採用・文化・配置・評価~」で、CUBICの中川将志さんが担当します。自身の性格とメンバーの性格、エンジニアリング組織内の文化など、より「個々の性格やメンタル」にフォーカスした内容です。これをベースに、有名なベンチャー企業でも使われるようになってきたOKR(Objectives and Key Results)や評価について学びます。

講師のプロフィール(左)と各講座のポイント(右)
[画像クリックで拡大表示]

――講座はどのように進めていくのですか。

 一方通行の座学ではなく、インタラクティブに進めます。まずは理論解説の教材と関連するケース(事例)を事前にお渡しして、読み込んでいただきます。加えて、課題もお渡しし、講座前にレポートとして提出いただきます。課題は、「ある状況下において組織で発生した問題の解決策を提示する」「ある状況下で進めるプロダクト開発の仮説キャンバス~プロダクトバックログを作成する」といったものです。

 講座当日は事前提出したレポートをチーム(5人1組)でシェアし、ディスカッションし、チームごとにより良い結論を導き出し、発表していただきます。そして講師が講評するといった流れです。

――ケースに触れられるのは貴重だと思います。

 理論は書籍から学ぶことができますが、リアルなケースを目にできるのがこの講座の特徴です。一般的に世に出るケースは成功例しかありません。ここでは実際に起きた失敗ケースや課題をインプットして進めていきます。

 アウトプットとなるレポートは、各講座が2日ずつの開催であるため、1日目の前、2日目の前と後、合計3回提出することになります。例えば、「プロダクト開発」の講座だと、1日目の前に仮説キャンパス、2日目の前にユーザー行動フロー、2日目の後にプロダクトバックログを提出します。

中舘 宏輔氏
中舘 宏輔(なかだて こうすけ)氏
インターノウス株式会社 代表取締役 CEO。
米軍基地にて環境コンサルティング事業に従事した後、通信事業会社へ入社し全国トップの営業成績を収める。その後、米国留学を経て中国に渡る。2005年上海起業家登竜門にてプレゼンテーションを行い、日本と中国間でブリッジSE事業を開始。その後、拠点を日本へ移し、2005年12月インターノウス株式会社を設立。IT人材に特化した求人サイトを開始。2008年、リーマンショックの影響によりサイトを売却、人材紹介事業として再スタート。システムエンジニアリング事業では、常時約300名のエンジニアのプロジェクト参画を支援。また、IT人材育成にも力を注ぎ、未経験からエンジニアを育成する「プログラマカレッジ」を運営、2018月11月にCTO育成サービス「OCTOPASS」を立ち上げるなど、幅を広げている。

――課題提出が多くて大変そうですね。

 講座は2週間に1度開催しますから、かなり大変かと思います。しかし、CTOになればタイムマネジメントも大事な仕事です。

――講座の開催日は夜7時半から10時まで、2時間半があっという間に過ぎそうです。

 事前に資料をお渡しするほか、Slackでチャンネルを作り、自己紹介はそちらでやっていただきます。講座ではできるだけディスカッションなど、アウトプットに時間を割けるようにしています。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



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著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Onlineの取材・記事や、EnterpriseZine/Security Onlineキュレーターも担当しています。 Webサイト:http://emiekayama.net

  • 市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

    1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学習書と開発者向けWebメディア両方の経験を活かして「資格Zine」を立ち上げ。2017年7月にその拡張版として「IT人材ラボ」をスタートさせた。

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