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世界的なITスキル標準SFIAと日本のiCDの比較共同調査・マッピング作業を開始―IPAが2年半をかけ

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2017/09/06 09:25

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、IT人材育成のフレームワーク「iコンピテンシ ディクショナリ」(以下、iCD)の充実を図るため、英国のITスキル標準の普及団体「SFIA Foundation」と提携し、同団体が提供しているITスキルフレームワーク「SFIA」との比較共同調査に着手することを発表した。2年半かけて両ITスキル標準の共同調査が実施される。

 SFIA(Skills Framework for the Information Age:情報化時代のためのスキルのフレームワーク)は、英国の政府や学会、教育機関や関連企業などにより、2001年に開発されたITスキル標準。163か国、2万729の組織や個人で使用されており、世界で最も普及しているITスキル標準といわれる。最新版はバージョン6。2003年には、SFIAの開発や情報システムを活用する組織への利用促進、導入支援を行うためにSFIA Foundationが設立された。

 SFIA(バージョン6)では、ITの専門家に必要とされるスキルを、6つのカテゴリーに分類された全97の「スキル」と、権限、影響度、複雑度、ビジネススキルの観点から定義された7つの「役割レベル」の掛け合わせで示している。たとえば、「開発および実装」カテゴリーに含まれる「システム開発の管理」スキルの「レベル5」は、「組織の目的と計画をサポートするソリューション開発プロジェクトを定義することができる」ことが定義されている。

 一方、IPAが提供するiCDは、人材育成や経営改善を目的として、ITに関する業務の実行状況を「見える化」するためのツール。組織や個人に求められるタスクをまとめた「タスクディクショナリ」とタスクの実行に必要な能力(スキルや知識)を体系化した「スキルディクショナリ」の2つから成り立つ。最新版はiCD2017。

 IPAでは、世界的に普及しているITスキル標準のSFIAとの提携により、iCDに最新情報を反映できるなどの利点があるとし、SFIAとiCDの比較共同調査に着手する。効果として、世界各国の最新のスキル標準の動向の把握が可能になることのほか、国内のIT人材育成におけるiCD利用に弾みがつくことや、世界のSFIA利用者にiCDが認知されることも期待しているという。

 比較共同調査は、次の3つのフェーズで進められる。

  • フェーズ1:SFIAとiCDの構造等の比較
  • フェーズ2:SFIAのシステム開発カテゴリーのスキルとiCDのタスクをマッピング
  • フェーズ3:SFIAの全カテゴリーのスキルとiCDのタスクをマッピング

 調査の中で、たとえば、フェーズ2におけるマッピングが妥当と評価された場合、フェーズ3にてSFIAの持つ全97スキルを、iCDのタスクにマッピングする予定とIPAは述べている。

 提携の調印式は、英国・ロンドンにあるSFIA Foundationの親団体「英国コンピュータ協会(BCS:British Computer Society)」のオフィスで行われた。

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