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「面接官のマナー」から「エモい内定通知」まで、採用面接の課題を解決したい ―― 翔泳社 久次宗彦さん《前編》

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2017/09/28 17:00

 採用面接――それは会社の将来を担う人材とのファーストコンタクトであり、限られた時間の中で秘められた可能性を見出し、これから家族より長い時間を過ごすことになるかもしれない仲間を見つけるための手続きです。採用面接はある意味、ロールプレイであり、採用する側/される側のそれぞれが模範的な態度をとりながら、集団の中で光る個性を見つけたり見つけられたりしなくてはなりません。

 著者は採用面接には関わったことがありませんが、IT業界のさまざまな方々に取材していく中で、エンジニアのキャリアパスや、転職、採用の話などをたくさん聞く機会がありました。そこで採用する側の人たちの考え方が一様でない、一様でないどころか、ほとんど個人的と言ってもいいほど、それぞれ独自の価値観を持っているということに気がつきました。

 こうした方々の話を聞くまで、筆者の採用面談のイメージはあまり良いものではありませんでした。スタンフォード監獄実験のごときゆるぎない関係性と、どこか形式的で非人間的なやりとり。こんなことで人間の何がわかるのか、と斜に構えるようなところがありました。でも、制約の多い採用面接の中に、それぞれが個人的な思いやメソッドやルールのようなものを持っていることを知るにつれ、採用面接への先入観が変わりました。数々の制約、定型的なやり取りの中で個をみつける採用面接というものに俄然興味が湧いてきました。

 このインタビューでは、そんな採用する側の人たちの気持ちを探ってみたいと思っています。採用に関してはたくさんの著作がありますが、本連載で触れるのはそういった採用学、採用スキルといった話ではなく、採用する人の心のありようです。限りなく公的であると同時に、限りなく私的な採用するときの気持ち。個人の意見であり、所属する組織の公式見解を示すものではないものの、ちょっと察することくらいはできるかもしれません。

*     *     *

 第1回は筆者の身近なところからはじめます。お話をうかがったのは、翔泳社の久次宗彦(ひさつぐ・むねひこ)さん。久次さんは、20年以上前に未経験の書籍編集者として入社しました。主にパソコン系の実用書の編集を5年ほどやり、ヒット作も手がけていましたが、「やや飽きが来た」結果、若気の至りで会社に「なんとなく辞めようかと思ってます」と言ったところ、「Webでなんかやらないか?」と社長に言われ、会社のWebサイトを手がけ始めます。そのうち、社内に情報システム部を作り自分でソースコードを書き始めました。その後、システム開発を行う傍ら、弊社のオンラインメディアの立ち上げに関わり、現在は執行役員として経営システム全般を見ている方です。ちょっと風変わりなキャリアですし、ご本人も独特の雰囲気を持つ方です。ここで筆者としては久次さんのひととなりについてお伝えしたいところですが書き始めたらきりがありませんので、採用面接について淡々とお話を聞いてゆきます。

翔泳社の最終面接トラップ

株式会社翔泳社 執行役員 久次宗彦さん
株式会社翔泳社 執行役員 久次宗彦さん

小泉 面接に関わりはじめたのはいつ頃からですか?

久次 2013年の後半くらい。その時はじめた新卒の採用の時から面接に入ってください、と言われたのが最初です。

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