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なぜ今現場にフリーランスエンジニアが求められるのか、企業との理想の関係とは―トリプルアイズ 福原智氏、PE-BANK 藤巻実氏

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 フリーランスエンジニアから起業を果たし、現在は株式会社トリプルアイズ 代表取締役 CEOを務める福原 智氏。フリーランス時代は、約3,000名のフリーランス エンジニアを抱える株式会社PE-BANKの前身である、首都圏コンピュータ技術者協同組合の一組合員だった。フリーランスとして働く立場から、活用する立場へと変わった福原氏は、企業とフリーランスエンジニアの理想の関係をどのように捉えているのだろうか。PE-BANK 取締役部長 藤巻 実氏とともに、話を聞いた。

フリーランスエンジニアが現場に求められる理由とは

福原 智氏
福原 智(ふくはら さとし)氏
株式会社トリプルアイズ 代表取締役 CEO。
2003年に株式会社PE-BANKの前身である、首都圏コンピュータ技術者協同組合の組合員となる。2008年に株式会社トリプルアイズを設立。UEC杯コンピュータ囲碁大会に出場し、人工知能の研究開発や独自のディープラーニングシステムを応用した業務用システム開発を推進する。設立時よりブロックチェーン推進協会の理事として技術の研究と推進にも携わる。

――福原さんは、現職に就任するまえのフリーランス歴は何年ほどですか?

福原:6〜7年ほどフリーランスとして働いていました。トリプルアイズが設立したのは2008年で、すぐにはジョインできなかったのですが、当初はフリーランスとして働きながらトリプルアイズの仕事もしつつ、2009年から役員になりました。

――トリプルアイズはWEB開発、基幹・情報システム、インフラ基盤、AI、IoT、決済・ブロックチェーン、ドローンシステムなど幅広い技術サービスを提供されていますが、やはりフリーランスエンジニアの方を多く活用されているのですか?

福原:設立当時は8名中4〜5名がフリーランスでしたが、今は120名ほど在籍するエンジニアのうち、フリーランスは15名ほどです。

――自社に多くのエンジニアを抱えていますが、それでもなお、フリーランスの人材は必要なのでしょうか。

福原:もちろんです。急に仕事が始まって、即戦力が必要になることもありますから。また、現場でトラブルが起きた際の“火消し”として、フリーランス人材のような経験や能力の高い人が必要になることもあります。とはいえ、採用のきっかけがフリーランス契約というだけで、今いるフリーランスの方は、半年以上同じお客様先に常駐で在籍している方ばかりです。

――契約したフリーランスをお客様先に常駐させるというのは、派遣とは異なるのですか?

藤巻:派遣の場合、派遣先の上長の指示に従いますが、あくまでもトリプルアイズさんが受託したものに対応してもらうので、派遣とは大きく異なりますね。

福原:派遣と違い、請け負った仕事をやってもらうので、能動的に動けるというのがポイントなんですよ。

フリーランスエンジニアのポジションは柔軟

藤巻 実氏
藤巻 実(ふじまき みのる)氏
株式会社PE-BANK 取締役部長
1996年10月、株式会社PE-BANKの前身である首都圏コンピュータ技術者協同組合に営業職として入社。営業部長、営業推進部長などを経て、2015年9月取締役就任。

――お客様先に常駐してもらう際、フリーランスはどういったポジションで入るのですか?

福原:場合によって様々です。コンサルタントとして行く場合もあれば、SEやプログラマーとして入ることもあります。フリーランスはプロで能力が高い人なので、「設計しながら開発業務もしてもらう」といったように、フレキシブルに動いてもらっていますね。フリーランスだと、納品した製品への対価が収入になるので責任が生じる。彼らには総合的な判断力が求められます。

藤巻:発注する側としては必要なときに必要な成果が得られるので、雇用よりもリスクが少ないですよね。特にエンジニアは、サラリーマンにありがちな”とりあえずいてくれればいいよ”という環境ではモチベーションを下げてしまう人が多い。明確なミッションを与えられたほうが能力を発揮できるのではないでしょうか。

――社員にはないフリーランスならではの価値観があると。

福原:そうです。今、働き方改革で残業時間や長時間労働が問題になっていますが、フリーランスにとって時間は関係ありません。大切なのは結果。求められた仕事が、”できたか、できなかったか”だけです。

 さらに、求められた仕事をただ終わらせるだけではなく、プロとしてプラスアルファの価値を提供しようという気概を持った方も多い。弊社の社員も同じ意識を持って働いていますが、これは発注者を感動させて「さすがプロだね」と言わせなければ、次の仕事が来ないかもしれないからです。仕事の最大の報酬は、次の仕事なんですよ。

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著者プロフィール

  • 市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

    1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学習書と開発者向けWebメディア両方の経験を活かして「資格Zine」を立ち上げ。「IT人材ラボ」はその拡張版となる。

  • 野本 纏花(ノモト マドカ)

    フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・セルフブランディングにFacebookを活用しよう』がある。

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